2015年理事長あいさつ(通信1月号から)

年の初めに

理事長  仲川 文江

明けましておめでとうございます。

年末年始、殊に冷えた日々でしたが 皆様健やかに、新年を迎えられたこととお喜び申し上げます。

『私たち抜きで、私たちのこと決めないで』と、障害者権利条約から障害者を取り巻く情勢が大きく変わってきました。手話言語法制度も全国自治体で100%採択されるかのような勢いです。

『手真似』の時代から『手話は言語』を経験している私としては、まさに隔世の感があります。

と言っても、全く平等、差別も不便さも解消かというとそれにはまだまだほど遠いものがあります。『暮らしにくさ』は否定できません。

暮らしにくい世の中の一つ一つの解決に向けて真摯に取り組む小さな一歩がやがて大きな前進になるのではないでしょうか。身の回りに目を凝らしてみると何か気付きがあるかもしれません。

被爆70周年の今年は最近になって急にあわただしさを感じます。被爆者団体マスコミ、行政、支援団体等様々な立場からの情報の発信が見られます。

私達広通研は、毎年7月に『平和と手話通訳を考える集い』をメインテーマに活動に取り組んできています。

70年という節目を迎えた今年、被爆ろう者の体験に改めて心を寄せたいと思います。

一発の原子爆弾がもたらした悲惨極まりない八月六日を聴覚障害のある者としてどう生きのびたのか、そしてその後の70年を聴覚障がい者としてどう生きてきたのか、聴覚に障害のある被爆者という二重のハンディを負いながらたくましく生きた人生に焦点を当てて、思い切った企画を立てました。

舞台公演『残夏(ざんか)』

サイン アート プロジェクト.アジアンの大橋ひろえさん主演で、脚本家(米内山陽子)をはじめスタッフもキャストも皆様プロとして活躍されている方々によるお芝居です。

広島市ろうあ協会との共催事業で、

7月18日(土)、東区民文化センターホールにて上演されます

詳細は逐次お知らせします。

準備委員会も今月からは実行委員会に進展させて大きく動き始めます。

公演の成功に向けて全精力を集中して取り組みますので、みなさん、御協力下さいますようよろしくお願いします。